朝の電話

最近、チラシや広告などを見た人から電話が掛かってくるが、今日の電話の問い合わせに私自身、勇気づけられた。それは、これまでとはまったく異なる質問だった。

「目が不自由な人でも映画が理解できますか?」

わたしは、一瞬とまどった。

一般のフィクション映画なら、アクションなど映像中心だ。しかし、映画『飯舘村』は、監督すら時々飯舘村の人々のつらさに我慢できなくなって、撮りながらも慰めの言葉を発したりする。監督の人柄のせいばかりでなく、あまりにも彼らの境遇につらさを感じるからである。村人はそんな境遇に耐えながらも、われわれに語りかける。この映画は、言葉を聞くだけでも、映画が理解できるし、村人の気持ちが伝わってくる映画なのだ。

わたしは自信をもってこたえた。

「もちろんです」

目の不自由な方に来ていただけるとは、思ってもいなかったし、このチネマ・カプチーノがそんな方たちとの垣根をとることになることを知った。

映画の中で、農家の女性がこうつぶやく。

「目には見えないけれど、この空に放射能がいっぱいだなんて」

 

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