生の声

昼過ぎ、電話が鳴った。

相手は、女性の年配の方だった。

「『飯舘村』の映画は、どのくらい期間やるのね?」

ということから、はじまった。

「一般の映画とちがって、生の声が聞こえるから、どうしても行かなければならない。だから、必ず見に行きます」

「ありがとうございます」

そうなんだ。どんな人でも、心の内まではしゃべらない。でも、レンズから真実の声が聞こえてくるのだ。そこに、監督を含むスタッフと写される人の間に信頼関係がないと実現できない。これは、どんなに現場に行っても、その信頼関係を築く時間が無い限り不可能なことなんだ。それができるのは、映画なのだとおもった。

電話などで上映会のことで質問されるたび、いろいろと考えさせてくれる。ありがたいことだ。