映画『飯舘村 放射能と帰村』

きょう、映画『飯舘村 第2章放射能と帰村』をみてきた。先週、満員のため入場できなかったので、今回は上映45分前に新宿の劇場に到着した。

実をいうと、先週、飯舘村をあつかった別の監督のドキュメンタリー映画をみたのだが、その映画はあまり私の期待に沿うものでなかった。

しかし、今日の土井敏邦監督の作品は、期待以上のものであった。まず、映画に登場する地元の人々のことばが、方言ではあってもちゃんと理解でき、一部わかりにくいところは字幕でカバーしているので、彼らの気持ちがストレートに伝わって、非常に素直に彼らの意見を受け入れることができた。また、映画のテンポがちょうどよく、何が問題か何がいいたいのか観客が把握することが容易である。政府側と避難者の考え方のちがいについても、感情にのみ訴えるのでなく、冷静に数字を使っていろいろな角度から描かれていた。また、いかにメディアが、政府の意図に従って、原発事故は過去のものだと宣伝し、事故をわすれさせようとしているかが映画を通じて見えてくる。除染についても、除染を請け負う大企業を中心に「除染ムラ」ともいうべき受益集団がまたもや形成されていて、被災者を置き去りにしたまま税金が無駄に使われている事実が見える。

映画の後、写真家森住卓氏と土井監督の対談があって、たいへん興味をそそった。この映画に出てくる家族は、森住さんからの紹介であったと、土井監督が述べた後、ふたりは、新聞やNHKやテレビやラジオなどが、政府が経団連といっしょになって、いかに原発事故の問題を消してしまい、原発産業を存続させようとしているかを述べた。そして、それらに対して、避災者といっしょになって戦うことが自分たちの使命であると強調された。

そのあと、ふたりからサインをパンフレットにいただいた。

「この怒りを忘れないで」(森住氏)

「感謝をこめて」(土井氏)

その簡潔なメッセージは、現実直視を迫ることばだった。

 

世界中の核汚染を追っている勇気ある森住さんのホームページをぜひみてください。